写真の構図は「色」で決めてみよう
写真を本格的に始めると学ぶ「構図」。
構図とはどこに被写体を置くかという写真の設計図のようなもの。さまざまなセオリーがあるのですが、今回はこの「構図」を、色から考える方法をご紹介しましょう。
3つのポイント
❶ 構図は「目に映った色」から決める
❷ 配色センスを磨くカラーパレット
❸ 事前準備で洗練度をUP
❶ 構図は「目に映った色」から決める
「この場面を残したい」そう思ったとき、あなたの映った風景のメインは何色ですか?
広い公園だったら空の「青」と、芝生の「緑」。菜の花畑に行ったら「黄色」、お花見の最中だったら「桜色」と、……もしかしたらブルーシート「濃い青」も目に飛び込んでくるかもしれません。
まずは、メインとなる被写体の色を把握しましょう。
その色を引き立てるために余分な色を排除するようにして構図を決めます。
咲き誇る淡い桜をメインにしたいのに、ブルーシートの強い「青」は邪魔。そう感じたら、その色が映らないような構図でカメラを構えればいいのです。
❷ 配色センスを磨くカラーパレット
外したい色が決まっても今度は「どんな色を組み合わせたらいいのか」悩んでしまいます。
そんな時に役立つのが「カラーパレット」。
カラーパレットはプレゼンテーションソフトなどでもおなじみの、イメージやトーンが整った色の組み合わせを提案してくれる機能です。
カラーパレットはネットで何パターンも紹介されています。
あらかじめ、自分の好きなカラーパレットをいくつか把握しておいて、撮影の時には、その色の組み合わせが入る構図を整えていきましょう。
❸事前準備で洗練度をUP
余裕があればロケハンに出かけて、その場の色を確認しておきましょう。
自分の思い描くカラーパレットで不足している色があれば、モデルの服や撮影小物として用意してから撮影に挑むのです。
これができれば、ただの風景撮影から1歩進んだ「作品作り」にまで足を踏み入れた証拠。
ここで注意したいのが「色は多すぎでもNG」ということ。ごちゃごちゃした印象を与えないように、パッと目に入る色は3色に調整しましょう。
また、「色相」や「補色」などの色の知識を頭に入れておくと、主役を色で引き立たせる方法を効果的に使うことができるようになります。
緑の多い場所で、モデルさんに赤いマフラーを巻いてポージングしてもらいました。
緑の補色は赤。マフラーの赤がパッと目に入り、モデルさんの存在感がさらに際立ちます。